介護の仕事は資格がなくてもできるものもあるが、食事や入浴、排せつなど直接体に触れる身体介護を行うには、介護に関する資格を有している必要がある。
介護の資格のなかで最も取得しやすいものが介護職員初任者研修で、これがキャリアアップのスタートラインに立つための資格になるのだ。
そして介護職員初任者研修の次の上位資格が実務者研修である。
実務者研修は、介護の基礎を習得するための介護職員初任者研修より、たん吸引や経管栄養などを含む幅広い知識や能力を獲得するための資格だ。
また、介護福祉士の資格を取得するためにも実務者研修は必要になる。
さらに、実務者研修の資格があれば、訪問介護事業者でサービス提供責任者になる際にも有利に働く。
介護資格のなかで唯一の国家資格が介護福祉士である。
介護福祉士は介護における専門性の証明にもなり、無資格者や介護職員初任者研修取得者と比較して給料がよかったり、資格手当がつく場合もある。
また、介護福祉士の資格があると管理職への道も開きやすい。
介護福祉士を取得した後、さらにキャリアアップするために取得できる資格の一つにケアマネジャーがある。
ケアマネジャーは、介護サービスの計画書を作成したり、介護者と介護サービス事業者との調整を行ったりするのが仕事だ。
ケアマネジャーの受験資格には、相談援助業務についていること、または介護福祉士などの国家資格を取得していることが条件として挙げられる。
さらに、どちらとも実務経験が5年以上であることも求められる。